TVアニメ「シュタインズ・ゲート ゼロ」第十三話より
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TV アニメ『シュタインズ・ゲート ゼロ(STEINS;GATE 0)』、第十三話「回折叙唱のマザーグース」の感想です。
第十三話あらすじ ※ネタバレ注意
「そ、その……よかったです。かがりさんの記憶が戻って……」
そう言いながら頬を赤らめ、まゆりとかがりから視線を外すルカ子。
幼少期の記憶を取り戻したかがりは、まゆりを「ママ」と呼んで子どものように甘えている。
その様子はまるで……
ダル「……オカリン」
倫「……なんだ」
ダル「こういうのも百合展開って言うんかしら?」
突然年上であるかがりから「ママ」と慕われ、理解が追いつかず戸惑うまゆりだったが、なんとか受け入れようとしているようだ。
以前よりも明るく人懐っこいキャラクターは、記憶とともにかがり本来の性格に戻ったということだろうか。
まゆりからプレゼントされた「う〜ぱ」デザインのスマホケースを、嬉しそうに見せびらかしている。
そんなかがりに声をかけることもなく、鈴羽はラボから静かに出ていく。
その後、屋上でダルと倫太郎が話している。
「結局、戻ったのは子供の頃の記憶だけか……」
未来でまゆりに養子として引き取られたのが6歳、そして鈴羽とタイムトラベルで過去に飛び、はぐれてしまった10歳までの記憶は思い出したものの、依然として10歳から22歳までは空白のまま。
10歳の身寄りのない女の子が、ひとりで12年間も生き抜いてきたとは考えにくい。はたしてどうやって過ごしてきたのか?
萌郁の調査にも、何ひとつそれらしい情報が引っかからない点も気にかかる……
ーーー
ブラウン管工房。バイトに遅れてしまったかがりが申し訳なさそうに入ってくると、天王寺は留守。鈴羽がひとり掃除をしている。
うれしそうにまゆりとの事を話すかがりだが、鈴羽はどこかそっけない態度。
「もしかして……私の事嫌い?」
不機嫌が顔に出ている鈴羽に、かがりも大人気なく?突っかかっていく。
空白の期間について言い争いを始めるふたりだが、かがりの言葉に鈴羽は違和感を感じる。離れ離れになったキッカケについての記憶が、かがりと鈴羽で食い違っている?いったい……
ーーー
ブラウン管工房に天王寺を訪ねる倫太郎。かがりの部分的な記憶の喪失について、アドバイスを求めにきたのだ。
「俺だって詳しいわけじゃねぇぞ……」と前置きして持論を展開する天王寺。
物理的な事故・病気・ストレスに精神的なショック以外の要因として、第三者の人為的な力が絡んでいるとするならば、思い当たる可能性は……
「ブレインウォッシュ、洗脳だよ」
ーーー
街中をクラッシックコンサート宣伝のため、モーツァルトの「魔笛」を拡声器から流しながら街宣車が走っている。
かがりについての調査報告を聞くために萌郁に会いにきた倫太郎だが、なぜか未だにフェイリスのマンションに居着いているようだ。(あいかわらず客室は汚部屋と化している)
萌郁によると、かがりが倒れていた場所から半径5km圏内に一軒だけ登記上存在しないはずのあやしい建物があるらしい。
空白の12年間の手がかりを求めて、倫太郎と萌郁はそこを訪ねてみることに……
ーーー
かがりの記憶が戻ったお祝いに、パーティーを企画するまゆり。
パーティーとは告げずにかがりを誘うまゆりだったが、ママのことは何でもお見通しのかがりにソッコーばれてしまうw
そしてまゆりは、かがりに鈴羽と仲直りするように、と勧める。ふたりには仲良くしてほしい、と。
鈴羽に謝り、もう一回ちゃんと話してみる、と快諾するかがり。いい子だ。
パーティー当日。
準備を進めるまゆり・フェイリス・ルカ子の三人。そこへ鈴羽が、照れくさそうにやって来る。
倫太郎以外のメンバーも続々とラボに集まってきた。
「そういえばオカリン達は?」
「オカリンは朝から出かける用事があるみたいなんだけど、パーティーまでには帰るって」
その頃倫太郎は、萌郁の運転する車に乗り、高速道路を木更津方面に走っていた。萌郁が突き止めた廃墟、かがりがもしそこで洗脳を受けていたとしたら、なにか手がかりが残っているかもしれない……
ーーー
パーティーが始まる前に、スイーツのお店にやってきたかがり。
仲直りするため、鈴羽にケーキを買いにきた様子。
「鈴羽お姉ちゃん、喜んでくれるかな……」
笑顔でラボに向かうかがり。その横を、街宣車が「魔笛」を流しながら通り過ぎる。
と、曲に反応し過去の記憶が唐突にフラッシュバックする。
戦争によるPTSDの治療を受けている幼いかがり。治療を受けると頭が痛くなる、と渋るかがりを、まゆりが励ましている。
促されて診療室に入り、老医師からの治療を受ける。
老医師が持つかがりのカルテ。そこに書かれているのは……
“AMADEUS SYSTEM SAMPLE K6205”
「聞こ……える、神……様の、声……が……」
呟きながら、導かれるように歩き出すかがり。その目は正気を失っている……
ーーー
約束の時間を過ぎてもラボに来ないかがり。携帯に電話しても、一向に出る様子はない。
「あたし、探してくる!」
ラボを飛び出し、雨の降るなか秋葉原を探し回る鈴羽だったが……
その頃、山中の廃墟。
仕掛けの奥に隠された通路を見つけ出し、奥へと進む倫太郎・萌郁。
突き当たった部屋の中に入り、ふたりは驚愕する。
無機質なコンクリートの床一面に、赤いクレヨンで書かれた
「ママ」「ママ」「ママ」「ママ」「ママ」「ママ」
そして、子どもが描いたらしき女の人の絵、白い帽子に見覚えのある髪型は、まゆり?
「かがり……やはり……ここにいた?」
誰が、いったい何のためにかがりを幽閉・洗脳していたのか?そしてかがりはどこへ……?
ずぶ濡れになりながらも、ひたすらかがりを探している鈴羽。
その視線の先には、道端に落ちているスマートフォン。
かがりの物であることは疑いようもない、「う〜ぱ」デザインのケース。
描かれている「う〜ぱ」は雨に濡れ、まるで泣いているかのよう……
空白の12年、かがりの身に何が!?
幼い頃の記憶を取り戻し、すっかり “甘えんぼさん” になってしまったかがりに萌え萌えの前半とは打って変わり、後半イッキにシリアス&ホラー展開になった第十三話。
今回もアニメオリジナルの要素満載で、盛り上がりが半端ない!
随所で洗脳の可能性が示唆されていたかがりでしたが、いよいよ確定となりましたね。
回想シーンから察すると、その洗脳は未来、幼児期から施されていたようです。
そして幼児期のかがりにPTSDの治療を行っていた老医師。目の色や特徴がなんとなく……
さらに、老医師が見ていたかがりのカルテ、“AMADEUS SYSTEM SAMPLE K6205”と書かれていましたが注目するのは二点!
- AMADEUS SYSTEMと人工知能 AMADEUSの関連性
- 「K6205」は「キイロ6205」?
まず1ですが、言わずもがなの「AMADEUS SYSTEM」。
β世界線の2010年、オカリンが体験した人工知能システム「AMADEUS」ですが、その研究はレスキネン教授を筆頭とし比屋定真帆・生前の牧瀬紅莉栖が在籍する「脳科学研究所」で行われています。
そしてそれから22年後の2032年、おそらく洗脳実験であろう研究に付けられた名称が「AMADEUS SYSTEM」
脳科学という分野で一致している以上、これらが関連しているのは間違いないのでは?
とすると、その研究に携わっている面々も……
さらに2、カルテに書かれた「K6205」ですが、おそらく被験者であるかがりを識別するためのコードだと思われます。
そこで思い出してほしいのは前回、第十二話ラストで施設から抜け出したかがりを追跡していたワゴン車が、どこかと通信していた通話内容。
「逃亡中のキイロ6205・椎名かがり、発見しました」
「K6205」イコール「キイロ6205」と見て間違い無さそうですが、これよく考えれば
2004年ごろのかがりと2032年のかがりを、時を越えてリサーチしている組織がいる
ことになりますよね?
そしてそうまでして、かがりをどうしようというのか?
さらに言えば、ここまで大掛かりな計画、いったいなにが目的なのか?
原作クリヤー済みの筆者も、いよいよ分からなくなってきた!
まとめ
それにしても萌郁さん、某「頭文字D」並みのドラテクには感服いたしました。