運動会シーズンですね、ガジェレポ!@gadgerepoです。
Apple が公開した iOS9から実装された「コンテンツブロック機能」。以前こんな記事を書きました。
この記事を投稿した時は iOS9公開前だったので、実際に Google AdSense やAmazonアフェリエイトなどの収益にどのような影響がでるか分からず戦々恐々だったのですが、公開からおよそ3週間の現在、当ブログに限って言えば目に見えて影響が出ているといった感じは受けません。
とはいえ、これから一般層にこの機能が広く知れ渡っていった時にはどうなるか、皆目検討がつきませんが……。
ウェブ広告システム終わりの始まり?
そもそもネット媒体で情報を提供するコンテンツは大半が無料、利用者が対価を払うことなく有益な情報を手に入れることができたのは広告というシステムのおかげ。これは地上波デジタル放送のテレビ番組をタダで観ることができるのは、CM という広告システムで成り立っているのと同じことです。
しかし「コンテンツブロック」によってそのシステム自体が崩壊すれば、“ウェブ広告で宣伝したい会社”、“ウェブ広告システムを提供する会社”、“ウェブ広告で収益を上げているウェブメディア”の「Win-Win」な関係は終わりを告げ、広告の売り上げが減ることでコンテンツの質が下がるという悪循環に陥ってしまうでしょう。
良質な情報が提供されるための豊かな土壌が消え去ってしまう、ということです。
なぜ「コンテンツブロック機能」は必要なのか?
確かにPCサイトはもとより、モバイルサイトでもエロい広告や誤クリックを誘発させるような悪質な広告がよく見受けられます。こういった広告を嫌がる人は多いでしょう。
また、最近ウェブアクセスに利用されるデバイスはスマートフォンがほとんど。当ブログでも実に60%がスマートフォン・モバイルデバイスからのアクセスとなっています。
契約内容によってデータ通信量に3GB・5GBと制限がかけられているスマートフォンにとっては、少しでも通信料を少なく抑えるために余計な広告は表示したくないと思うのは当然です。
それでは、実際にコンテンツブロック機能はユーザーにとって快適なウェブ閲覧環境を提供してくれるのか、試してみます。
無料の広告ブロックアプリ「Adblock Plus for iOS」
今回試してみたのは、先日無料で公開された「Adblock Plus for iOS」。
Adblock Plus (ABP): Remove ads, Browse faster without tracking
Eyeo GmbH無料posted withアプリーチ
もともと Windows・Mac OS X向けにChrome、Fireofx、IE、Opera、Safari用の機能拡張や Android用のブラウザー版などが提供されているソフトですが、iOS 9のコンテンツブロック機能に対応したアプリとしてリリースされました。
対応デバイスは iPhone 5s以降、iPad Air以降、iPad mini 2以降、iPad Pro、iPod touch(第6世代以降)となっています。
インストール後、起動すると紹介画面に。見終わったら画面下の「ツールアイコン」をタップ。
スイッチボタンオンで「Adblock Plus」を有効にします。
続いて iOSの設定から「Safari」→「コンテンツブロッカー」へと移動。
「許可するコンテンツブロッカー」として「Adblock Plus」をオンにします。これで設定完了です。
設定後、当ブログを Safariで見てみると見事に AdSense広告がブロックされていました。
試しに有害そうなサイトも訪れてみましたが、一部の広告は表示されるものの大部分の広告は表示されず、コンテンツブロッカーとしての「Adblock Plus」がキチンと機能していることが伺えました。
この「Adblock Plus」以外にも、有料・無料含めコンテンツブロッカーアプリは続々とリリースされています。
まとめ
たしかに「コンテンツブロック機能」は不快な広告や悪意のあるプログラムを遮断し、ユーザーにとっては有益な機能だと思います。
しかし一方で、広告配信側が金を支払えばコンテンツブロッカーはその広告を見えるようにする機能が備わっていたり、審査の厳しい Google AdSense やAmazonアソシエイトがブロックされるのにいかにも有害な広告がブロックしきれていなかったりなど、ユーザー本位とは言えない点も見受けられます。
ともかく、まだ開始されたばかりで影響力の計り知れない iOS9の「コンテンツブロック機能」。今後も引き続き注目していきたいと思います。