こんにちは、@gadgerepoです。
みなさんは「ロケーションフリー」という言葉に聞き覚えがあるでしょうか?
ロケーションフリー(LocationFree)とはかつてソニーが販売していたネットワークを通して遠隔地でテレビを視聴できるようにするための製品群。通称「ロケフリ」(公式ページでもこの呼称が使われている)。旧名はエアボード。
2004年3月にソニーが発表したロケーションフリー1号機「エアボード LF-X1」は、インターネットを利用して外出先からでも自宅のテレビや録画番組を楽しめる利便性が受け、代を重ね機能が充実するごとに人気を集め大ヒットを記録した製品ですが、アナログ放送の終焉、地上デジタル放送の登場とともにその役割を終え、その後は厳しいデジタル放送の制約がネックとなって後継機が登場することもありませんでした。
なぜそんなことを思い出したかというと、次のような記事を見かけたからです。
「外からどこでも視聴」は対応のブルーレイレコーダーを所有しているユーザーであれば、ソニー製アプリ「TV SideView」をインストールしたスマホ・タブレットで携帯回線やWi-Fを通じて外出先から放送中テレビ番組視聴・録画番組視聴が可能になるサービスです。
お~、ロケフリ復活か~。ワールドカップ、日本代表は残念な結果になっちゃったけど、これから始まる強豪国の熱い試合を外出先でも見れたらな~。
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ん?Slingbox?
……そういえば持ってました(^_^;)
2年ほど前、筆者宅は改築のため仮住まいのアパートに引っ越したところBS放送が見れなくなました。
しかし、それまで見ていた多数の海外ドラマの続きを見たいがため、筆者の両親実家にBSアンテナと購入したSlingboxを設置。
仮住まいで毎日むさぼるようにリモート視聴していたのですが、改築が完了し自宅でBS放送が再び問題なく見ることができるようになるとあまり使わなくなって文字どおりホコリをかぶっていたのでした。
いや、でもこのSlingboxは文句なくいい製品です。この手のリモート視聴モノはどうしても画質は二の次なイメージがあったのですが、非常に鮮明な画質で録画番組・現在放送中の番組を視聴可能です。
先ほどの記事に触発されて、ちょっとこのSlingboxのレビューをしたいと思います。
配線さえ乗り越えれば快適環境!
まず最初に、この製品を手持ちのレコーダーにつなげなければならないのですが、
わかりにくい!
背面のコンポーネント端子(緑・青・赤)へレコーダーから映像信号をD端子からコンポーネント端子へ変換するケーブルで接続します。音声信号も付属の赤・白ケーブルを使って接続、さらにLAN端子(10/100Base-T)へのネットワーク接続が必要になるので背面は配線でかなりゴチャゴチャします……
ただし、筆者の購入したSlingbox PRO-HDと違い、現在販売されているSlingbox 350 HDMI SETは最近のレコーダーの出力端子事情を考慮してHDMI出力をコンポーネント映像へ変換するコンバーターが付属しているので、その点はかなり改善されているでしょう。
接続が完了したら電源ON、環境に合わせて接続設定すれば視聴開始です。
逆U字のギミックがかっこいいです(・∀・)
接続したレコーダーの機能を外出先でも
いったん設定ができれば、PC、iPhone、iPad、Android端末から視聴できます。
PCからはWebブラウザでSlingbox公式サイトにアクセスして視聴します。
しばらく使わないうちに、Playerが更新されたようです。
接続環境によって画質は変わりますが、筆者の自宅環境では無線LAN経由で3Mbps程度のビットレートとなり、画質も十分です。
画質は「自動」「最低」「標準」「高」「最高」「最高/HD」から選択可能。Wi-Fi環境なら「最高/HD」固定でOKですが、外出先なら自動調整してくれる「自動」がいいでしょう。
レコーダーの番組表画面を呼び出して録画したり、録画済みの番組を試聴することも可能。レコーダーの機能はほぼすべて、Slingboxから呼び出して使用することができます。
スマホは操作性に少し難あり
iPhoneやiPadなどのモバイル端末では、専用プレーヤーアプリから視聴します。
……いい値段しますね。ユニバーサルアプリではないので、iPhone、iPadでそれぞれ購入しなければいけません。
起動画面がコチラ
※iPhoneのキャプチャはすべて実寸データです。
画質はiPhoneの画面で見る分にはなんの問題もないレベルです。
ひとつ問題は、PC、iPadでは操作は接続したレコーダーのリモコンと同じ擬似リモコンパネルを利用するのですが、iPhoneでは擬似リモコンではなく独自のパネル操作になります。
コチラの操作性が、やはり擬似リモコンと比べれば劣っている点が残念ですね。画面が小さいのでしょうがないとはいえ、なんとかiPhoneにも実装して欲しいものです。
まとめ
以上、ざっくりとレビューしましたが、Slingboxや「外からどこでも視聴」ようなリモート視聴製品・サービスが増えてお互い切磋琢磨しながらサービス向上に努めてくれると、ユーザーとしてもうれしいかぎりです。
海外ではSlingboxの後継機も見え隠れしているようですし
これから「ロケーションフリー」に続くヒットとなるでしょうか?楽しみです。
追記
2015年11月現在、Slingbox最新機種は日本でも発売されています。